2018年第4回カピョンチャラ島全国マッコリフェスティバル

2018年10月5日(金)から7日(日)までの3日間、冬ソナで有名な春川市の近郊の加平(カピョン)チャラ島で第4回全国マッコリフェスティバルがあり、参加してきました。
私たちは、10月4日からの3泊4日での日程のソウル訪問です。
今回の目的は、マッコリフェスティバルです。

実は、前回のソウル訪問(8/30~9/2)も目的はマッコリフェスティバルでした。
ネットを散策していた時、偶然、去年のマッコリフェスティバル(第3回)の記事を見つけ、調べているうちに今年もやるという記事を見つけたのです。
その時のマッコリフェスティバルの日程は、8/31~9/2の金、土、日の3日間、そして、このことに気が付いたのは、出発のわずか1週間前でした。
慌てて、飛行機、ホテルを予約しました。
予約後、マッコリフェスティバルの詳細を調べようとしたのですが、今年のマッコリフェスティバルの記事が出てきません。なんかおかしいなと思いながらも、すでに格安航空券を購入済み。キャンセルもできないので、これは行くしかないと思い、ソウルに出発しました。
ホテル到着後、フロントで訳を話し、マッコリフェスティバルの事を調べてもらいました。
韓国語でしか情報を調べることができず、私のつたない韓国語の実力では込み入ったことを調べるには、少し無理がありました。
さすが、現地の方です。ネットでは情報が出てこないので、加平(カピョン)の観光協会に直接電話して調べてくれました。
彼の話によると、今年のマッコリフェスティバルは延期されたとの事でした(⁉)
今年の韓国は日本と同様、例年になく台風が多く襲来して、全国で被害が続出していました。そのため、約1カ月延期したそうです。
頭をハンマーで殴られたようでした。
”延期するなら延期すると、どこかに書いておいてよ!!!” (泣泣泣)
”まあ、韓国ではよくある事”と無理やり自分を納得させたのですが・・・・

今回は、前回の事もあるので、しっかり調べて行きました。
フェスティバルのHPが作られており、そこでは、行事概要から日程、時間ごとのプログラム、参加企業等、詳細がしっかりと書いてありました。
プログラムによると、昼の2時から開場、夜の11時ぐらいまでやるようです。
その間、オペラ歌手やK-POPのグループの公演等もあり、さらに、時代劇映画、”王の男”にも出演した綱渡り名人のキムユソン氏の公演などもあります。
また、マッコリを入れるやかんをハンマーで叩き潰し、日頃のストレスを解消させてくれるという催しもあるといいます。(笑)
もちろん、全国から腕に自信のある醸造所が大集合します。マッコリ品評会で金賞を受賞した醸造所も何軒か参加するようです。
考えただけでもウキウキします。

しかし、今回の韓国訪問も台風にたたられました。台風25号が6日の早朝、プサンを直撃、私たちも数日前から、飛行機が欠航にならないかとやきもきさせられました。
ソウルについてからも、台風がマッコリフェスティバルにどのような影響を与えるのか、ほとんど情報が入らず、外国人が言葉のわからないところで自然災害に振り回された時の悲哀を身に染みて感じました。(ちょっと大げさですかね???)
金曜日に行くのか、土曜日に行くのか散々迷ったのですが、台風が通り過ぎた後の方がよいのではと考え、また、綱渡り公演は土曜日しかやらないので、結局、土曜日に行くことにしました。

今回マッコリフェスティバルが開催されるカピョンのチャラ島はソウルを流れる漢江の上流の、北漢江と言う川にある島です。
ちなみに、チャラ島の”チャラ”というのは日本語で”スッポン”のことです。
この島にはキャンプ場もあり、有名なジャズフェスティバルが開催されたり、大規模なフェスティバルが毎年数多く開催されています。
チャラ島のすぐ南側には、冬ソナのロケで有名な南怡島があります。あの雪だるまがポッポしたところです。冬ソナツアーに参加された方は訪問された事があるのではないでしょうか?

また、カピョンには、フランスの小説家、サン=テグジュペリの名作、”星の王子様”をモチーフにしたテーマパーク、”プチフランス”があります。私が成均館大学の語学堂に留学していた時、学校からのエクスカーションで訪れたことを思い出します。日本でも有名な韓国の大ヒットドラマ、”星から来たあなた” や ”シークレットガーデン”のロケ地としてもよく知られています。
また韓国では、カピョンはペンションの町としても知られており、家族連れやカップルたちが手軽に行ける観光地としても有名です。

カピョン(加平)に行くには、ソウル駅の南にある龍山(ヨンサン)駅か地下鉄1号線の清涼里駅から ”ITX 青春” と言う列車を利用するのが一番簡単です。カピョンまで約40分で到着します。他にも地下鉄、京春線を利用していく方法もありますが、何度も乗り換えなければならず、よほど韓国に慣れた人か、韓国語がある程度理解できる人でなければ少し難しいのではないかと思います。30分から1時間に1本あるようですが、平日、土曜日、日祝日と時刻表が違うようですので注意が必要です。しかし、料金も安いのでおすすめです。

台風は土曜日の早朝、プサンを直撃して日本海に抜けていき、土曜日は台風一過、穏やかな晴天となりました。
この日に決めて大正解でした。(^^)

カピョンのチャラ島の会場は、普段キャンプ場として使われており、だだっ広い運動場のような所でした。入り口から両サイドに各醸造所のブースが並び、奥には、野外ステージが設置されていました。
しかし、前日、かなりの雨が降ったようで、足元は水を吸ってグジュグジュです。出来るだけ乾いた所を選んで移動するのですが、10分もしないうちに靴は濡れ、靴下は湿って、気分が滅入ってきます。しかし、各ブースでマッコリの試飲を重ねるにつれ、だんだんと酔いが回ってくるのか気分が高揚してきます。足元も気にならなくなってくるのが不思議です。(笑)

参加企業数は37社と発表されていました。数えてなかったのですが、確かにそのぐらいのブースがあったような気がします。
全て試飲してきました。(笑)

明らかに私の好みと違うマッコリもいくつかありました。しかし、ほとんどが日本では探すことが難しい、本来の生マッコリの味を醸し出しています。探し求めていたマッコリの味に頬が自然に緩んで来ます。さすが、腕に覚えのある醸造所が集まっていました。マッコリ品評会での実績を持たない醸造所も負けていませんでした。いつか、韓国各地で造られている、隠れた地マッコリを訪ね歩いてみたいものです。

同じ米のマッコリなのに各醸造所によって味が微妙に違います。何と表現したらよいのか、とにかく微妙に違うのです。1つずつ出されたら、皆うまいと言ってしまいそうですが、並べてみるとやはり好みが分かれます。しかし、37社試飲するにつれ、軽く酔いが回って、”どれも美味いじゃない”と開き直る始末。私にはきき酒は無理だということを身をもって感じてしまいました。ソムリエと言う人たちの凄さに敬服します。

クズ(葛)、トウモロコシのマッコリ

サンシュユのマッコリ

栗、バナナのマッコリ

桃のマッコリ

松の実、ハチミツのマッコリ

マッコリは日本のどぶろくと違って、材料が米だけではありません。麦、サツマイモ、桔梗の根、栗、松の実、ギンナン、蜂蜜、さらにバナナまで、ありとあらゆるものが材料となるようです。
"マッコリはやっぱり米でしょう"という私の思い込みは見事、ひっくり返されてしまいました。
みんな、それぞれの材料の風味を残しながら、見事にマッコリに仕上っています。
味わった瞬間、新鮮な驚きに自然と微笑みが湧き上がってきます。マッコリの奥深さに脱帽の瞬間でした。

ひと通り試飲した後、自分の気に入ったマッコリを買って乾杯です。一本、200円前後です。日本では考えられない値段です。(笑)
アンジュ(おかず、酒のあて)として、各地の地方色豊かなチヂミなどが販売されています。
美味しいあてとともに、いくらでもマッコリがすすみます。
夕焼けに染まった空が徐々に暮れて行き、夜の帳が下りる頃、オペラ歌手の声に聞き惚れながら、気持ち良く酔っ払って行きます。

綱渡り名人のキムユソン氏の妙技に歓声をあげ、マッコリフェスティバルを堪能することができました。
来年も、また来たいと思わせてくれた、期待以上のマッコリフェスティバルでした。

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