ヒポクラティック・サナトリウム・・・ニンジン・リンゴジュース断食 体験して来ました。(1)

前記事”ひざ痛緩和のためのダイエット・・・断食道場の選択"の続きです。

2018年9月10日から9泊10日でヒポクラティクス・サナトリウムを体験して来ました。そこで私が感じた事を記してみたいと思います。

前にも書きましたが、ヒポクラティクス・サナトリウムは、医師、石原結實氏によって1985年、伊豆の伊東市の高原で開設されました。現在までに3万人以上の方が入所されたとの事です。

石原医師は、グルジア共和国の長寿村、モスクワの断食病院、スイスの自然療法病院等を何度も視察し、そこで実践されている自然療法の優位性を実感し、現在の彼の医療法を構築されました。
彼は現在までに300冊以上の書籍の出版、3000回以上の講演会を実施するなどの啓蒙活動を実施して来ており、テレビ等でも大きく紹介されています。

ヒポクラティック・サナトリウムは彼の持論である自然療法に基づき、ニンジン・リンゴジュース断食・玄米食・温泉等で健康を増進する保養所(サナトリウム)です。しかし、たんなる断食道場とは少し趣きが変わっているようです。ここでは、様々な目的を持った人たちが入所されています。文字通りのダイエットを目的とする方、緑あふれる環境で温泉を楽しみながら精神的なリフレッシュを目的とする方、薬漬けの身体にたまった毒素のデトックスを目的とする方、アトピー治療を目的とする方、癌治療を目的とする方もおられました。
また、リピーター、夫婦連れの方々が多いのにも驚かされます。

石原医師は、現代のあらゆる病状の改善に断食の優位性を高く認めており、ここ、ヒポクラティック・サナトリウムでも中心的な療法として実践されています。

断食には、水断食とジュース断食があるそうです。ただ、どちらも固形物を摂取しないことで、内臓を休ませ、体内に溜まった毒素をデトックスし、人間が本来持っている自然治癒力を高めることを目標としています。
ヒポクラティック・サナトリウムではジュース断食を行います。ニンジン・リンゴジュースだけを1日3回飲みます。
ニンジンには人間が必要とするほとんどのミネラルや多くのビタミンが含まれていると言われています。これに医者いらずの果物と言われるリンゴを組み合わせたジュースはヨーロッパの自然療法の病院でメインの治療食として用いられています。
このジュースには1日約1000~1200カロリーが含まれています。その為、この断食を続けても、水断食と比べるとあまり空腹感を感じず、辛さもましなようです。
石原医師によるとこのニンジン・リンゴジュース断食は完全な断食ではないそうですが、それが故に、圧倒的に脱落者が少ないということです。

以下、私の断食体験を報告します。

初日、午後の2時頃、伊豆の伊東駅からタクシーでサナトリウムに到着しました。20分少しかかりました。海辺の伊東駅から山の方へ2~300m登ったところだと思います。周辺は、伊豆高原の高級別荘地で、サナトリウムはゴールド川奈カントリークラブというゴルフ場の真横というか中にあり、緑に包まれた豊かな自然環境の中にあります。実際、露天風呂から森林浴ができるぐらい緑豊かな所です。(露天風呂からリスが木の上を走るところを何度も目撃しました)

サナトリウムに到着後、日程表と基本的な説明を受け、部屋に入りました。説明は、お風呂がどこにあるとかのサナトリウムの説明と何時に食事とかの簡単なものだけで、これからの断食生活に対する説明や禁止事項等の説明は何もありませんでした。
どこかの普通のホテルに来たようです。医師が主催しているサナトリウムなので、健康診断とか身体測定とかあるのかなと思っていただけに拍子抜けです。健康増進をうたい文句にしているぐらいなので、せめて入所時の体重測定や血圧測定ぐらいはするべきじゃないのかと少し先行きに不安を覚えたことを思い出します。実際、部屋には体重計も置いてありませんでした。

宿泊棟は本館、新館、別館、はなれがあります。
フロントは新館の入り口にあり、そこで宿泊受付、館内説明、清算等を行います。
ちなみに、クレジットカードは使用できません。現金か退所後の振込かどちらかですのでご注意下さい。
私が泊まったのは、新館の一階でトイレ、バス付きのシングル部屋でした。急な申し込みのため、10日間のあいだ何回か部屋を変わってくれということでしたが、一回の部屋移動で済みました。次の部屋は、別館の二階でトイレ付きですが、風呂は付いてないツインでした。どちらも掃除の行き届いた、清潔で、大きな窓が付いた明るい部屋でした。
本館には、トイレ、バスが付いない部屋もあります。その分安く泊まれるようになっているようです。
食堂は、本館と別館にそれぞれありますが、私が泊まったときは、新館の食堂しか開いていませんでした。

食事は、朝、8時、ニンジン・リンゴジュースを3杯、10時、具の入ってないみそ汁、12時、ニンジン・リンゴジュース3杯、3時、生姜汁、5時45分、ニンジン・リンゴジュース3杯となっています。
期間が終了する2日前から補食と言うお粥を中心とした回復食に変わり、最終日は普通食になります。

実は後から知ったのですが、ここ、ヒポクラティック・サナトリウムでは参加者の意志を尊重するため、かなり自由に食事を変更できるようです。
日程が短い時には、断食効果を上げるため、補食を最終日だけにするようなことでも認められるようです。もちろん、石原医師の了解を得てからのことだと思いますが。
また、観光とかゴルフのため、昼のジュースを飲めないときは事前に言っておけば、パック入りのジュースを準備してくれます。
このように、このサナトリウムでは入所者の自由意志に任せ、ほとんど禁止事項は無いようです。
わがままな私にぴったりの所でした。(笑)

お風呂は、温泉で露天風呂やサウナも付いており、10時から14時のあいだを除いて、24時間いつでも入れます。風呂好きな私は、期間中毎日、3回も入ってしまいました。とても気持ちよかったです(笑)

石原医師の診察は、木曜日と日曜日の朝、週2回しかありません。できるだけ早く診察を受けられた方がいいと思います。どのような質問にも丁寧に、わかりやすく答えていただけます。
日曜日の朝には、石原医師の講演があります。2〜3時間かけて彼の持論を詳しく解説してくれます。とても楽しく、勉強になる講演ですのでぜひ受講されることをお勧めします。

断食期間中、身体は足りないエネルギーを脂肪や筋肉を分解して補おうとします。
何の運動もしないと筋肉がやせ細ってしまいます。脂肪が分解されるのは喜ばしいことなのですが、ようやくのことで付けた筋肉までもが分解されてしまうのは本末転倒です。
そこで、筋肉の分解を防ぐため、散歩という有酸素運動をするのです。それも、はや足で。できれば坂道を登り降りするのがいいようです。
ここ、ヒポクラティック・サナトリウムでは散歩コースを2つ紹介しています。大室山コースと一碧湖コースの2つです。宿泊の受付をする時に散歩コースの簡単な地図をもらえます。

大室山は、東伊豆を代表する観光スポットで、お椀を伏せたようなシルエットを持つ独立峰の休火山です。標高580mの頂上に直径300mの噴火口を持っており、頂上からは伊豆七島や富士山など、360度の眺望を楽しむことができます。頂上には歩いて登ることは禁止されているのですが、そのかわり、リフトが設置されています。ラクですね〜 ^_^
この散歩コースは、アップダウンも少なく、リフトを利用すると素晴らしい眺望を楽しむこともでき、ストレスを発散するのにはもってこいのコースです。ただ、運動量としては少し物足りなさを感じてしまいます。

一碧湖は、周囲約4kmのひょうたん型の美しい湖で、伊豆の瞳と呼ばれています。
一碧湖コースは、サナトリウムからひたすら降って行って、湖を周回し、また、ただひたすら登ってサナトリウムに戻ります。標高差は約150mくらいでしょうか。
私的には、行きが上りで帰りが下りと言うのが精神的にも楽なんですが、どうしようもないですね。(笑)
湖を1〜2回まわって、帰ってくると、1時間半から2時間ぐらいかかり、坂道の登り降りもあるので、私にとって理想的な散歩(?)コースでした。私はこのコースをほぼ毎日、散歩しました。

次記事 ”ヒポクラティック・サナトリウム・・・ニンジン・リンゴジュース断食 体験して来ました。(2)” に続く。

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