秋田・青森の旅(3)酸ヶ湯温泉 の続きです。
2019年7月15日(月曜日、海の日)より5泊6日での秋田・青森の旅、3日目です。
今日は、十和田湖と奥入瀬渓谷を観光して、青森駅近くの青森センターホテルに泊まります。
まず、十和田湖観光です。
十和田湖は、青森県と秋田県に隣接しており八甲田山から約20キロ南にあります。火山の噴火によってできたカルデラ湖(世界最大の二重カルデラ湖らしいです)であり、全周は46km、最大水深は326.8m、日本の湖の中では第3位の水深です。そのほとんどのエリアは人の手が入らない、自然の宝庫と言っても良い美しい湖です。東岸には、十和田湖の水が唯一流れ出る奥入瀬川があり、北東に約14kmにわたり奥入瀬渓流が延びています。
八甲田山の酸ヶ湯温泉を出発、十和田湖に向かいます。目指すは、十和田湖を水上から観光できる、アドベンチャーボートツアーのグリランドです。
標高900mの酸ヶ湯温泉から標高400mの十和田湖まで約1時間半、山道を下っていきます。途中、大型観光バスとすれ違うこともあり、道幅もあまり広くないので気を抜けません。奥入瀬渓谷沿いを抜け、十和田湖の周回道路を通ってグリランド到着です。
少し早く着いたので、周辺をドライブしたのですが、グリランドから少し行ったところの路上で、ツキノワグマの子供を見かけました。すぐにいなくなったのですが、子熊がいるということは母熊もいるはずで、こんなに人里近くまで出没するとは、信じられない思いでした。自然の濃さを再確認させられました。
十和田湖は、何度も噴火を繰り返してできた二重カルデラ湖のため、地形が複雑で、岸からはその全貌を見ることが困難であると言われています。
グリランドのRIB(リジットインフレータブルボート)ツアーでは陸上からは見ることができない、ダイナミックで絶壁に囲まれた広大な特別保護区を特殊な軍用ボートで巡ることができます。このボートは、もともとはレスキューや海軍用に開発された不沈構造の高速航行が可能な全天候型の大型ゴムボートなので、大型観光船では入れない入江や洞窟などに立ち寄ることもできます。
受付を済ませ、水しぶきよけのポンチョと救命胴衣を着け、ボート乗り場まで移動です。
料金は1人6000円。少し高いですが、値打ちはありました。
最高速は時速80キロ出るそうで、その爽快感は半端ではありませんでした。スラロームや急旋回を繰り返してくれ、顧客サービスに歓声が絶えません。原生林の岸近くまで近寄り、野生の生き物を観察したり、パワースポットと呼ばれているところに立ち寄ったりと、顧客を飽きさせません。実際、途中、オレンジ色をした野生の貂(てん)も見ることができました。
美しいエメラルドグリーンの湖水と手付かずの大自然を満喫できるツアーでした。
グリランドを後にして、十和田湖東岸の奥入瀬渓流に戻ります。
奥入瀬渓流は、遊覧船乗り場のある子ノ口から焼山までの約14kmに渡る渓流で、鬱蒼と繁った樹々が織りなす緑、あちこちに点在するダイナミックな滝、豊富な水流が作りだす美しい渓流。見所たっぷりです。
渓流沿いには、緑のトンネルを思わせる遊歩道があり、ゆっくり歩いても約5時間で散策できます。
時間をゆっくり取れない時は、石ヶ戸から子ノ口までの約9キロが見所が多いのでおすすめとなります。約3時間で散策できるそうです。
また、車道も渓流沿いに走っており、途中何か所か駐車スペースもあるので、車で移動しながら、名所をピンポイントで見て回ることも出来ます。
本当は、駐車場に車を止め、森林浴も兼ねて、遊歩道をゆっくりと散策したかったのですが、時間の都合上、車で移動しながら、名所の近くの駐車スペースに車を止めて見て回りました。
見るべきところはいっぱいあるのですが、特に”銚子大滝”、”雲井の滝”、”阿修羅の流れ”はおすすめの絶景ポイントだと思います。
駆け足で名所と言われているところだけを見て回ったのですが、さすが、全国に名を知られた奥入瀬渓流でした。心を洗われると感じるのは私だけではないと思います。
深緑の時期も素晴らしかったのですが、次の機会には、紅葉の奥入瀬渓流をぜひ見たいものです。
奥入瀬渓流を後にして、今夜のホテル、青森センターホテルに向かいます。
青森センターホテルは、青森市内で唯一の天然温泉、”青森まちなかおんせん”を併設しています。
”まちなかおんせん”には、ホテルから館内着で直接行くことが出来、何度でも利用することができます。源泉掛け流しの本格的な温泉を想像すると少しがっかりしますが、露天風呂、サウナ等もあり、青森駅近くの青森市民も通う、天然温泉のスーパー銭湯だと思えば十分納得できる施設だと思います。
料金も安く、朝食のビュッフェもしっかりとしており、おすすめのホテルではないでしょうか。
今夜の食事は、ホテルからタクシーですぐの"津軽じょっぱり魚屋酒場"です。
ここは、青森全蔵の地酒を置いてあり、青森の郷土料理も味わうことができます。その上、津軽三味線が毎日生演奏されてます。
予約の時に席の希望を聞かれたので、津軽三味線が一番良く聞こえる席にしてもらいました。おかげで、演奏者から2mも離れてない真正面のカウンター席でした。演奏者は、津軽三味線の第一人者、高橋竹山の孫弟子、高橋竹春さんとそのお弟子さんの二人演奏でした。
実は高橋竹山は、私が約50年前の高校生時代、小遣いをはたいて買ったレコードの演奏者だったのです。これも何かの縁かもしれません。
まるで私たちのために演奏してくれているようでした。目の前で繰り広げられる迫力ある津軽三味線に酔ったのか、うまい地酒に酔ったのか、あっという間に夜はふけ、しこたま酔っ払ってしまいました。
津軽の雰囲気にどっぷりと浸かった、大満足の青森の夜でした。
明日は、世界遺産の白神山地の十二湖とテレビでも良く紹介されている不老不死温泉です。
秋田・青森の旅(5)白神山地・不老不死温泉 に続く
今回の、秋田・青森の旅のアップ記事
(1)秋田・青森の旅(1)角館・田沢湖
(2)秋田・青森の旅(2)乳頭温泉 鶴の湯
(3)秋田・青森の旅(3)酸ヶ湯温泉
(4)秋田・青森の旅(4)十和田湖・奥入瀬渓谷