富山県 ふくみつ華山温泉

2018年2月17日、今シーズン3回目の白馬コルチナスキー場からの帰り道、富山県南砺市のふくみつ華山温泉に行ってきました。
北陸道を利用するのは今シーズン初めてです。前回の下諏訪温泉ぎん月の時と同様、午前中スキーを楽しみ、2時前に白馬コルチナスキー場を出発しました。コルチナから北に上がり、糸魚川インターから北陸道へ。富山と金沢の間にある小矢部インターを降りて約10分走るとふくみつ華山温泉に到着です。白馬コルチナスキー場から約2時間ちょっとかかりました。
予想通りの所要時間でした。白馬コルチナスキー場から兵庫県の自宅まで、休憩なしで約6時間半かかりますので、帰路は、ふくみつ華山温泉から約5時間弱で帰れるはずです。やはりスキー後の長時間運転は辛いものがありますので、このように、ワンクッション置くと帰路が大変楽になります。(笑)

今回のコルチナからの帰路は北陸道経由と決めていましたので、どこの温泉に泊ろうかとかなり迷いました。北陸道沿線にはいい温泉がいっぱいあります。でも、温泉は出来れば源泉かけ流しであってほしいと思います。また、食べたいものも、カニのフルコース、寒ブリのしゃぶしゃぶ、地魚三昧といっぱいあります。そこでネットでヒットしたのが、このふくみつ華山温泉でした。ネットでの評判が大変良いので候補に入れたのですが、ふくみつ華山温泉と言う温泉は初めて聞く温泉です。田舎の一軒家ですが、2つの源泉から湧き出す湯は文字通りの源泉かけ流しだそうです。また、私が食べたかった、カニと寒ブリの2つのコースのほか美味しそうなコース料理がたくさん旅館のメニューの中に用意されていました。少し不安があったのですが、ここに決めました。

”少し不安があった”と書きましたが、それは、旅館側のスタンスにちょっと引っかかるところがあったわけです。それは、電話での予約時、夕食の時間指定はできず、有無を言わさず、6時に指定されたこと。また、カニのコースをオーダーしたのですが、富山湾の寒ブリも食べたく、別途料金をお支払いしますので、寒ブリの刺身を追加できないかとお願いしたのですが、”出来ません”の一言で取り付く島もなかったこと。また、ホームページをよく見ると、禁止事項と言うのか、旅館側の要望事項をかなり目に付くように表示されていることなどでした。これらの事から、ひょっとすると客の意向を無視し、旅館側の都合ばかりを押し付けるといった、鼻持ちならぬプライドばかり高い最悪の旅館かもという不安でした。しかし、温泉と料理の良さ、そして顧客への痒い所に手が届くような顧客サービスはホームページからも、ネットでの口コミからも十分伝わってきます。”人には添うてみよ”と言うことわざもある事です、素晴らしい旅館であるかもしれないとの予感と期待を込めて、ここ、ふくみつ華山温泉に決めたわけです。

ロビー

ここも前回のぎん月と同様、3時チェックイン、10時チェックアウトです。なかなか11時チェックアウトの旅館はありませんね~(残念)
当日、4時頃に到着し、館内に入ったのですが、受付に誰もいません。中のロビーには何組かお客様が座っていました。ここで受付をするようです。
受付を済ませた後、ウェルカムドリンクが出るのですが、なんとビールも選べるようになっていました。ここを選んだことで少し不安を感じていたのですが、現金なもので、一気にテンションが上がりました。ここは当たりかも!?
部屋の鍵を渡され、気に入ったゆかたを選んで、部屋に上がりました。部屋への案内はありませんでした。極力無駄を省いてコストを下げようとしているようです。

今回は付いてない部屋でしたが、展望露天風呂付きの部屋も何室かあるそうです。
部屋にはツインベッドとこたつがひいてありました。こたつは久しぶりです。なんとなく嬉しくなります。
4年前にリニューアルオープンされたと言うことで、建物全体が新しくきれいです。もちろん部屋も言うことがありません。暖房、照明、全てベッドからリモコンで操作でき快適でした。

早速、お風呂に入りました。お風呂は夜の12時に男女入れ替えになります。
男女共に、内風呂が一つ、露天風呂が一つあります。もちろん、加水なしの源泉かけ流しです。
ここの泉質は、単純温泉(低張性・弱アルカリ性・低温泉)で、泉温は、44.8度です。微黄色のかすかな濁りがあると温泉分析書に書いてあります。私が見たところ、かすかな緑色に見えたのですが、濁り湯とまでは言えないようです。ペーハーは、8.20で弱アルカリ性のいわゆる美人の湯に属しているようです。宿の方では、この湯を 天然ミネラル成分が、からだをぽかぽかにぬくめ、お肌をすべすべにととのえてくれる”あたたまりの湯”と呼んでいるようです。
軽いぬめり感と共に、肌にまとわりつくような柔らかくまったりとしたお湯です。体のほてりを何度も冷ましながら、少し緑色がかった源泉かけ流しの湯を満喫しました。
温泉に来るといつも思うのですが、水風呂があればもっと爽快に楽しめると思います。ほてった体を水風呂で冷ますことによって、サウナ的な効果も得られるのではと思います。しかし、水風呂を備えた温泉はほとんどありません。大きな場所が必要と言うものでもないので一度考えて頂ければと思います。
また、畳敷きの源泉かけ流し無料貸切風呂が2つあるそうです。他の旅館であれば有料であるのが普通なのですが、無料らしいです。いいスタンスですね~(笑)事前予約ができるそうですのでよろしかったら入ってみてください。

無料プチサービスがありました。

お風呂から出てすぐの湯上り処で、甘酒、アイス、牛乳を頂けます。朝はヤクルトになります。
私は甘酒を飲むのは初めてだったのですが、米麹を使った甘酒は口当たりも優しく、大変美味しかったです。
私は牛乳は苦手なのですが、地元産の華山温泉オリジナル牛乳は、コクがあって本当に美味しかったと、妻と娘が絶賛していました。
21時半から23時まで、1階フリーラウンジのお茶漬け処で20食限定の、料理長が自宅で食べるお茶漬けと銘打ったお茶漬けが頂けます。
夕食のカニでお腹がいっぱいになってしまったので食することができませんでしたが、次回の楽しみに取っておきたいと思います。

ここの旅館には、エステも併設しているようです。エステサロンで12年間にわたってエステ施術をしてきた女将が監修する”エステ華音”です。
料金は、各種コース、50分、8000円(税別)と、リーズナブルな料金設定ではないかと思います。宿泊者には優待割引があるそうで、事前予約がお値打ちだそうです。
宿泊エステパッケージプランと言うのもあり、一番のお値打ちだそうです。

夕食は部屋食ではなく、半個室の食事処で提供されます。どの程度のカニコースが頂けるのか、期待と不安が入り混じっていたのですが、最初のカニを観た時、思わず、歓声を上げてしまいました。青いタグの付いた大きな島根産の松葉ガニが3杯、まるまる出てきました。ひとり1杯ずつです。もうこれだけでおなか一杯になります。その後、これでもかと言うくらいのカニづくしでした。量ばかりでなく、美しい味と書いて美味しいと読む、と言う通りの素晴らしい料理でした。予約時のあの不安感は何だったんでしょう? もう当分の間カニを見るのもいやと言うくらい飽食し、満足しました。これだけの料理が出されるのであれば、追加料理は必要ないというよりも、食べきれないということです。追加料理に対する旅館側の対応は、任せてくださいと言う自信の表れだったのかもしれません。脱帽です。申し訳ございませんでした・・・(笑)

飲み比べ

また、酒処、富山の地酒も色々と置いてあります。3か所の酒蔵の飲み比べセットもあり、地酒を堪能させていただきました。
ホームページを見ると、各季節ごとに地元の食材を使った、料理長自慢の会席料理を紹介しています。各季節ごとに再度訪れたいものです。

朝食

ここ華山温泉の朝食も素晴らしいと評判になっています。量、質ともに、最高でした。かなりのインパクトがありました。私が今まで経験した日本中の評判の良い旅館の朝食の中でも5本の指に入るのではないかと思っています。

今回、不安を抱えながらの宿泊でしたが、従業員の皆さんの温かいおもてなしに大いに癒されました。不安どころか、予想を大幅に超えた、大満足の旅館でした。”人には添うてみよ”と言うことわざの意味に諭された思いです。

近くに、合掌造り集落で有名な世界遺産の五箇山(華山温泉と同じ南砺市)もありますので、観光を兼ねて、ぜひ、立ち寄ってみてください。

ふくみつ華山温泉、おすすめです。

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